- 会社でパワハラを受けてうつ病になった。慰謝料請求できないだろうか？
- セクハラを受けて会社を辞めざるを得なくなった。慰謝料請求したい。
- セクハラの慰謝料請求はどのような手順で進めたら良いの？
会社でパワハラやセクハラ被害を受けた場合、加害者や会社に慰謝料請求できる可能性があります。
1．パワハラとは
パワハラとは、職務上の地位を利用して、相手に対し業務に必要な範囲を超えて身体的・精神的な苦痛を与えたり職場環境を悪化させたりする行為です。
たとえば殴られたり胸ぐらをつかまれたり暴言を吐かれたりした場合、仲間はずれにされた場合、適切な仕事を与えられない場合、過度にプライバシーに介入される場合などにパワハラが成立します。上司からだけではなく、同僚間や部下からの言動であっても「職場における優位性」を背景にしていたらパワハラとなります。
2．セクハラとは
セクハラとは、職場で性的な言動を受け、それを拒絶したために不利益な取扱いを受ける場合や、性的な言動によって職場環境が悪化して労働に支障が発生する場合です。
たとえば、上司からデートに誘われたので断っていたら減給されたり降格されたりした場合や、職場に性的なポスターなどが貼ってあって職場環境が悪化している場合などにセクハラとなります。
3．パワハラ、セクハラは不法行為
パワハラやセクハラは違法行為ですから、加害者には民法上の「不法行為」が成立します。そこで被害者は加害者に対し、損害賠償請求することが可能です。
請求できる損害の内容は「精神的苦痛」なので一般的には慰謝料ですが、パワハラで暴行を振るわれてケガをしたケースなどでは治療費や休業損害などを求めることも可能です。
うつ病になって退職を余儀なくされた場合には、逸失利益を請求できる可能性もあります。
基本的に不法行為者は加害者本人ですが、会社にも使用者責任が発生しますし、会社が職場環境に配慮していなかったことを理由に会社に損害賠償請求することも考えられます。
4．パワハラやセクハラの証拠
パワハラやセクハラで損害賠償請求するには、証拠があると有効です。
以下のようなものを集めましょう。
- 加害者から渡された業務指示メモ
- 加害者から送られてきたメール
- 加害者から送られてきた手紙類
- 加害者との会話を録音した記録
- 加害者による性的な言動を記録した録音データ
- セクハラやパワハラの内容を詳細に書いた日記など
セクハラやパワハラ被害を受けたとき、泣き寝入りする必要はありません。一人で抱え込まずに弁護士までご相談ください。
