不同意性交や不同意わいせつなどの性犯罪の被害に遭ったら、被害者の精神的な苦痛は察するにあまりあるものです。
そんな中でも事件当初から適切な対応をとっておくことで、後に発生するさまざまな不利益を避けられます。
以下では、不同意性交や不同意わいせつの被害に遭った後の対処方法について、弁護士がご説明します。
1．産婦人科を受診する
性犯罪の中でも特に「不同意性交罪」の被害に遭ったら、すぐに産婦人科を受診することをお勧めします。救急外来を利用してもかまいません。
レイプされた場合には、妊娠してしまう可能性がありますが、産婦人科であれば緊急的に避妊することも可能ですし、性病感染していないか、ケガをしていないかなども調べられます。
体液や体毛などを採取して、後の加害者の刑事手続きの証拠にしてくれる病院があるので、そういった体制のある病院を選んで受診しましょう。
時間が経つと証拠をとりにくくなってしまい、泣き寝入りを強いられる可能性が高まります。被害に遭ったら、とにかくすぐに病院に行きましょう。
2．警察に行く
次に、警察に行って被害申告することが大切です。
警察でも、被害者の衣類などのいろいろな証拠を保全してもらうことができるので、なるべく早めに行きましょう。病院よりも先に警察に行った場合には、警察で病院を紹介してもらうこともできます。
ただし、いったん警察に行くと、供述調書をとられたりして長上場になることが予想されるので、そういった心の準備を整えてから行くのが良いでしょう。一人で行けない場合には、親族などに付き添ってもらいましょう。
なお、今は不同意性交罪や不同意わいせつ罪は親告罪ではなくなっているので、刑事告訴をしなくても犯人を逮捕・起訴してもらうことが可能です。
3．各種の相談窓口を利用する
不同意性交や不同意わいせつの被害に遭うと、被害者は多大な精神的苦痛を受けます。PTSDなどになってしまわれる方も多いです。
そのようなケースでは、心療内科やカウンセリングを利用したり、お近くの性暴力支援センター、女性センターなどで相談したりしてみるのも1つの方法です。
4．弁護士に相談する
性犯罪に遭った場合、加害者に対して強い怒りを感じますし、慰謝料請求をしたり重い刑罰を適用してもらいたいと考えたりすることが普通です。
しかし自分一人で対応するのは負担が重すぎるというのが実情でしょう。
そのようなときには、弁護士にお任せ下さい。弁護士であれば、警察や検察とのやり取りの際にアドバイスできますし、加害者から連絡が入ったときにも代理人として対応可能です。加害者の刑事裁判に被害者参加するお手伝いもいたします。
不同意性交も、不同意わいせつも、卑劣な犯罪で許すべきではありません。どうか泣き寝入りをせずに、あきらめずに弁護士までご相談下さい。
